◆◆相続法改正の主な内容◆◆
☑配偶者居住権を創設(H32.4.1から実施)
□自筆証書遺言に添付する財産目録の作成がパソコンで可能に(H31.1.13から実施)
□法務局で自筆証書による遺言が保存可能に(H32.7.10から実施)
□被相続人の介護や看病で貢献した親族は金銭要求が可能に(H31.7.1から実施)
配偶者居住権は、配偶者が相続開始時に被相続人(無くなった方)が所有する建物に住んでいた場合、終身または一定期間、その建物を無償で使用することができる権利です。
これは、建物についての権利を「負担付きの所有権」と「配偶者居住権」に分け、遺産分割の際などに、配偶者が「配偶者居住権」を取得し、配偶者以外の相続人が「負担付きの所有権」を取得することができるようにしたものです。
上記のとおり、配偶者居住権は、自宅に住み続けることができる権利ですが、完全な所有権とは異なり、人に売ったり、自由に貸したりすることができない分、評価額を低く抑えることができます。
このため、配偶者はこれまで住んでいた自宅に住み続けながら、預貯金などの他の財産もより多く取得できるようになり、配偶者のその後の生活の安定を図ることができます。
例
相続人が妻と子1人、遺産が自宅(2,000万円)と預貯金3,000万円だった場合
妻と子の相続分=1:1 妻2,500万円、子2,500万円
※配偶者居住権を取得した場合、その財産的価値相当額を相続したものとして扱われます。