現在の制度では、外国人の単純労働は認められていないと、当ブログでも散々お話をしてきました。
しかし、経営者の視点は違います。
例えば、ある食品スーパー会社は、約200人の実習生が加工センターや店内の鮮魚加工部門などで働いています。仕事を教える過程において、外国人も日本人も変わりはありません。将来、幹部として働く、或いは働きたいと考える外国人がいてもおかしくないでしょう。
同社の社長は、外国人も日本人の従業員と同様、店内の単純作業から始めて、徐々に専門的な仕事を覚えて、管理職としての仕事に就くなどステップアップできる制度が必要だといいます。
しかし、冒頭でお話しした通り、商品の陳列や発注、そうした作業をマネジメントする業務などは現状ではできません。資格外活動になり違法状態にもなるためです。
確かに・・・労働力不足は深刻です。
小売りや外食は深刻な人手不足が続いています。
厚生労働省によりますと、5月の有効求人倍率(含、パート)は以下の通りです。
商品販売2.4倍、飲食物調理3.1倍、接客・給仕3.9倍。
全体が1.3倍ですから、大きく上回っています。
愛知県内の最低賃金は2013年度以降、20円を超える引き上げが続いていますが、今年の10/1からの最低賃金(時給)は898円(前年比+27円)となり、過去最高の水準に上昇しています。
ただ、日本で働くことは本当に魅力なのか、外国人からの視点を取り入れ、制度設計することは必要でしょう。日本人気が高いと思うのは、独りよがりのような気がして仕方がありません。
安い賃金を当てにして外国人を雇用しても、日本の魅力は下がる一方です。