室内へ入ります。
扉を開けると、リビングダイニングが目に飛び込んできました。と同時に、足元にはスリッパが揃え、、、られていませんでした。
不揃いで乱雑に置かれたスリッパは、明らかに数時間前に使用されたままのようです。
テーブルの上にはホワイトボードが置かれ、そこには中国語と思しき文字で、注意書きが書かれていました。
「大声を出すな」とか
「ゴミを外に出すな」とか
「備品を持ち出すな」とか そんなところでしょう。
設備は、冷蔵庫、ポット、コップ等、一通りは置いてあります。
しかし、歯ブラシは持参する必要がありそうです。その点は、ホテルとは違います。
風呂場へ移動してみると、追い炊き可能な、昔よくあった深くて真四角な浴槽が設置してあります。生活感がうかがえます。
バスタオル等はあるのかなと、視線を変えてみると、洗濯機の上に置いてありました。
しかし、これは明らかに使用済みです。
ぐしゃぐしゃに折り重なり、薄汚れており(何故かバスタオルが黒ずんでいる)、湿っぽい。
バスタオル、フェイスタオル共に同じ姿であり、とても使う気になれないのは、言うまでもないでしょう。
この時点で、「ここに泊まるのは危険」と頭のどこかでハザードが鳴っていました。怒りと言うよりも、諦めと次に来るであろう怖さを感じずにはいられません。
キッチン台へと方向転換し、食事の準備に使えるものは無いかを確認します。キッチン台には特に問題はなさそうなのですが、足元に違和感を感じます。
ゴミの山が鎮座しています。
日本へ旅行に来る中国人が爆買いをし、その紙袋や箱などの梱包材を散らかすことをニュースで紹介していたことを思い出しました。
このマンションの近くにある、ビッカメ、高島屋等の袋がゴミの構成員です。
「これって普通なのか?」と思ってしまう程、堂々と置かれている様に、啞然とします。
部屋に入って10分も経たないうちに、色々と見せつけられ、疲れも感じつつある中ではありました、、
「もうこれ以上何もないだろう」
そんな淡い期待を木っ端微塵に砕いたのは、ベッドルームに入った時でした。(続く)