雨の降る中、当日を迎えました。
決済後に示された物件の場所へ出向きます。場所が示された画面には、所在地番、マンション名も明記されていますから、迷うことはありません。しかし、最後の最後まで、部屋に入るまでは不安は消えません。
マンションに到着し1階ポストを探すと、エレベーター横に設置されています。指定された部屋番号のポストを目の前に、ダイヤルをひねります。この瞬間、無性に緊張します。
そして、ポストを開くと、指定通り、鍵が入っていました。
指定の部屋は7階、エレベーターでUPし、左に延びる廊下を歩きます。
自転車、ベビーカー、鉢植え等生活感たっぷりの廊下を歩くと、旅行気分にはとてもならず、違和感があります。それは、何故だか早歩きになってしまうことからも明らかです。
部屋の前で、公団などで良くある、ブラウンに塗られた鉄製の扉に鍵を差込み、扉を開けます。
ホッとした瞬間です。
旅行に来たから、宿泊できるのは当然なのでしょうが、やはり、ひとつひとつのアクションに、緊張感があるのは何故なのでしょう。
何か嫌な予感を持ち続けていたからかもしれません。
その予感は、部屋の中に入ると、証明されることになりました。
(続く)